いまさら聞けない!EU離脱へと進んだ原因や背景

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今回私はもうすぐEU離脱となる英国がここまでたどり着いた経緯、原因や背景を調べていて、現在の日本と似ているところがありとても興味深かったので簡単にですが解説していきます。

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英国が離脱に踏み切るまでの歴史

イギリスが離脱に至った原因は2004年にまで遡ります。この時EUが10カ国(上図の黄色オレンジ)の国の加盟を承認しました。EUはこの加盟国からの移民が、労働や居住環境を求めての移動するのを抑制するために、これまでの加盟国に対し7年もの間労働制限をかけてもいいよーと制度を作りました。
多くのEU加盟国はこの制度を活用して、新規加盟国から来る難民にストップをかけました。
ですが、当時のイギリスは失業率が5%を下回る低水準※で人手不足に困っていたため、この時のブレア首相はこの制度を利用せず、移民を労働力として受け入れる政策をとったのです。

※世界の失業率は5-10%ぐらいあるのが普通。日本の失業率は異常です。
 失業率5%というと日本で暮らしている私たちにとってはリーマンショックやITバブル後の高い水準だと思いがちですが、日本は終身雇用という慣例が根付いているため低い水準となっているのです。海外では企業が危なくなれば会社を守るために給料減額であったり大量解雇をしますが、日本では解雇に対して労働基準法で基準がきっちりと定められていて、倒産ギリギリまで社員を雇っているのが普通という異常な文化により低失業率という結果に表れています。


出典:ファイナンシャルスター

この移民受け入れ政策をとったことにより、英国には2004年から2015年までの間の11年間で100万人から300万人へと移民の数が3倍にも急増してしまいます。
これらの移民により労働力不足は解消されましたが、労働力が増えたので、もともと働いていた英国民の賃金は上がらず、英国の経済はゼロ成長となってしまいました。

なぜこんなにもEUから移民が流れ込んでくるかというと、EUの基本原則に人、物、資本、サービスの4つの移動の自由を掲げていることが挙げられます。
英国への移民の多かったルーマニアやブルガリアでは、とても稼ぎが少なく、2008年の平均月収が首都圏で1550lei(4万円)、低い都市では780lei(日本円で2万円ほど)しかありません。

平均年収で見ると、ルーマニアが約4100€(56万円)、ブルガリアは3900€(53万円)程とかなり貧困国であることがわかります。

一方、イギリスの平均年収は33000€(450万円)となってますので、EU加盟して移住も働いていいよ!なんて言われたらそりゃイギリスに流れ込むにきまってます。

こうして、英国には移民が押し寄せたため、その押し寄せた移民に対しても社会保障を付けなければいけないので、どんどん英国民の負担が増え不満が高まっていくことに繋がったのです。

国民投票を決めた理由

この頃2013年に英国の首相を務めていたEU支持派のキャメロン首相は、EU離脱をかけた国民投票を決意しました。

理由は、

  • 反EU派の勢力が拡大を続け、自身の支持基盤を侵食していたので、その反対勢力のガス抜き。
  • 自身の保守党が2015年の選挙で勝った場合に国民投票と条件を付けた。
  • 過去、1975年にも当時まだECだった時代に国民投票で残留派が67%で勝利していたから今回も残留だと思っていた。

これらの要因が合わさり、国民投票をする決意を固めたのですが、結果は51.89%が離脱、48.11%が残留という僅差でしたが想定外の結果となってしまいました。

英国民が離脱を選択した理由

英国民が離脱を選択したのは多くの理由があって、英国民の言い分を聞けば離脱を選んだのはしょうがないでしょともなりますし、周りも離脱を止めていたのですがその理由にも納得できます。
離脱を選択した理由は、

  • キャメロンが2010年に政権発足した時に、「移民を年数万人に減らす」と掲げていたが、2016年になっても移民は36万人、そのうち18万人がEUからの移民なのでまったく公約を守れていなかった。
  • リーマンショックに連鎖して起きた欧州債務問題、ユーロ危機。

 

またEUにもかなり問題があったのです。

  • ユーロ危機以降ゼロ成長だった。
  • 「IS」に影響を受けた欧州育ちのテロリストによるテロの多発(パリ同時多発テロ)
  • 4つの移動の自由のメリットの反面、統治能力、危機対処能力の欠如による不信感
  • 失業率10%台
  • EUは非民主的政治

などです。これらにより、英国だけでなく、欧州各国でも反EU、反移民の正答が勢力を増しました。

確かにこれだけの理由があれば離脱を選択するのも納得いくことだと思います。人間の脳は自分で見たことを強く信じますからね。

いままで英国という島国で平和に暮らしていて、人手不足だしもうすぐ賃金上がるって時に、EUの失業率が高く、よそ者が流れ込んできて、人手不足が回復したから賃金上昇見送り。そんでもってISの思想持ったテロリストが入ってくるかも…なんて不安要素強くなる。
しかもEUは選挙をせずに頭のいいエリートが権限を握って政策や規制を決めて加盟国はそれに従う必要がある。なんて非民主的。英国は民主主義だからそんな政策に従いたくないでしょう。さらに言えばバナナの長さやキュウリの湾曲率まで規制されていたんですって。無茶苦茶ですね。

離脱派には残留するよう警告していた

投票以前からEU離脱するとデメリットがあることも警告していました。

EUの人、もの、サービス、資本、4つの移動の自由は上記の不満があってもそれを打ち消すほどの相当な経済的メリットがあるのですね。

  • IMF、OECDはマクロ経済資産に基づく巨大な損失を公表
  • 英国のGDPは2020年に3.3%減少
  • 欧州以外にも世界経済に大きな影響
  • 各家庭は4300ポンドの損失
  • 2年で50万人が失業

これらを訴えたが、国民だって無知じゃない!多少損失あることは知ってるんだ!とまともに受け止めませんでした。

こうして有力な機関の警告は脅しだと受け止められ、国民にこの声が届くことはなく虚しく終わりました。

難しい領土問題

英国は島国なのですが、となりの島アイルランドの上側、北アイルランドは英国の領土です。
バックストップどう、こうと言っていますがこの領土問題が原因です。

バックストップとはEU離脱後の移行期間の間、アイルランド国境を開放しておくための手段です。
現在EUの加盟国なので税関検査はないのですが、ブレグジット後はEUから脱退するため、税金がなんだ、規制がこーだとか検査をしなければなりません。
しかし、アイルランドの国境の境目には、壁などあるはずもなくEU側も英国側も国境管理を設けたくないのです。多大な費用が掛かってしまいますからどちらも国境管理を設けたくないのは納得です。

しかし、英国は関税同盟、単一市場から撤退を固持しているので解決するのが非常に難しくなっているのです。

3月29日に離脱期限が迫っているわけですが、現在議会採決を3月12日までに延期しています。

英商工会議所(BCC)のアダム・マーシャルも「3月12日に議会で採決したものを3月29日に施行するなんて。今の時代、経済と貿易にとって最大の変化になるなるだろうことについて、企業や従業員、投資家、コミュニティーに17日の猶予しか与えないなど、信じられない」と言っていますが本当に市場に与える時間が短すぎます。果たして本当に12日にこのような懸念を払拭するような”とてもいい結果”が出るのでしょうか。
大混乱にならなければいいのですが。

 

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